「…嘘つき……!!」



雪菜ちゃんは私を見て一言そう言って、走り去っていった。



嘘つき。



私は嘘を一つもついてない。
でも今ものすごく心にズキズキと響く言葉。



すごく痛い。
胸がすごく苦しい。



どうして、どうしてこんなことになっちゃったの…?



協力すれば、人助けすれば絶対その人は幸せになると思ってたのに……



失敗するなんて絶対にないと思ってたのに……



ねぇ、どうしたらいいの?



人助けに失敗したらどうすればいいの?



「…教えてよ、…"彼方(かなた)"……」



砂浜に座り込んで、涙を流すことも出来ずにただ下を向いていた。