『鈴本さんが入所したんって、7日?』 車庫の前を通り越して、コース脇に車を止める私に先生が呟くように聞いてきた。 『…?うん、何で知ってるん?』 真堀先生は、後方にいる拓と結城先生を見てた体を私に向き直す。 でも顔は俯き気味で目を合わせてくれない。 私は首を傾げて、先生の顔をのぞきこんだ。 『先生?どうしたん?』 『…もう一人のバイク乗ってたんな、俺やわ!』 顔を上げた先生は、私を見て照れくさそうに笑った。