『海奏!それはシャレにならへんから!』 拓は笑いながら私の頭にチョップをする。 『いったぁ!冗談やんかぁ!海奏、まだ死にたくないもん♪』 少し膨れて拓を睨むと、拓はニッと笑ってコースの方を見た。 『あっ、見て!バイクの教習してる!俺も早よ乗りたいなぁ~。』 拓が嬉しそうに指さす先に目をやると、コースの一番長い道を走る生徒と、後ろからそれを見てる教官。 もっとビュンビュン走ると思ってた私は何となく拍子抜けしてしまった。