『鈴本さーん!』 予鈴が鳴ってロビーで拓と話していた私は先生の声に少し驚いて振り向いた。 先生はいつも本鈴が鳴ってから来るのに、今日はまだチャイムは鳴ってない。 振り返ったままキョトンとしてる私に先生が笑いかける。 『ちょっと早いけど行こか?』 『あっ、うん。拓、海奏行ってくるな!』 私は拓に手を降り慌てて立ち上がって先生に駆け寄った。 『アハハ!そんな慌てんくていいで(笑)行こっか。』 クスクス笑う先生の隣に並んで一緒に歩き出した。