拓に手を振って真堀先生の方を向き歩き出す。

先生は私を見てニコッと笑った。
私が隣に来るのを待ってくれて、2人並んで歩き出す。


『おはよぅ。今日ゎS字とL字の所走るで!』

こっちを笑う先生。
さっきの真面目な声とは違う、どこか無邪気な声色。


『そうなん?海奏そんなん走れるかな?ってか、さっき先生メッチャ真面目そうな声出すし、誰か思たし(笑)』

『アハハ!俺かて真面目な時もあるよ(笑)はい!』


先生は出入り口の所ですっと前に出てドアを明けてくれた。