私は何となく出て行きにくくて、2人がいなくなるまで待とうと壁にもたれ掛かった。

そんなに距離がないから2人の声が聞こえる。






姿が見えなくても声のトーンから、たっちゃんの落ち込み具合が伝わってくる。


『そんな落ち込まんでええから、今度から気を付けいやぁ!』

『はい、すいませんでした。』


明るい声で多分笑ってるであろう真堀先生。
それに比べてたっちゃんは妙に落ち込んでるみたいだ。



私は壁に体重を預けて、ただ二人の声を聞いていた。