『でも海奏、さっきのバイクの時も真堀先生ばっか見てたやろ?』 私は思わず目を見開いてしまった。 拓がそんな事に気付いていた事に驚いた。 『見てた…』 『最近、気付いたら真堀先生のこと考えてへんかった?』 『考えてた…』 『真堀先生と居るとき胸んとこが変な感じしいひんかった?』 『した…』 質問に答えながら拓の目を、じっと見る。 そんな私を見て拓は、また困ったような顔をしながら言った。 『海奏、それは好きって思ってるから。だから、そうなるんやで?』