私はまた胸がギュとなるのを感じた。
先生と生徒が会話をしてる声が、だんだん近づいてくる。
私が顔を上げると、ちょうど2人がすぐそこまで来ていた。
真堀先生が見えて、私はすぐに目を逸らした。
何喋ってえぇかわからんし。
それに、先生は海奏になんか気付かへんやろ…
そう思ってまた教本を眺めた。
でも…
『おはようございます!』
真堀先生の大きな声に驚いて私はバッと顔を上げた。
待合いスペースには私しか居なかったから。
先生は私を見てニコッと笑った。
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