私はわけがわからなかった。

俯いた冬也の顔をのぞき込み、真っ直ぐ目を見つめる。

『冬也?』

『…俺の口からは言いたくない。でも絶対わかる時くるから。』

冬也がこれ以上何も言わないって目で見つめ返してきて、私は渋々頷いた。

『わかった…。』




冬也が遠くを見るような目で私を見つめ頬に触れた。

『何か俺、イヤな感じやんな?海奏ゴメンな…。』

そっと抱き寄せられた冬也の腕は少し振るえていた。

冬也の言いたいことはわからないケド、何とも言えない悲しさが伝わってきた。