はるかは、きっと退屈で憂鬱で息苦しい、自分の周りをとりまく環境にうんざりしていた。

それは、自分自身で深く感じようとしている感情ではなくて、無意識にと言うように、人生で積み重なった必然的なものだった。


だから、はるかは海咲という存在に、自分の世界に現れたその新しさに惹かれたのだった。

けれどそれは、無自覚のことだった。



「最近の学校とか、家とかは、どう?」



と海咲は唐突に尋ねた。
はるかは俯いて苦い表情を浮かべてから、「普通だよ。」と呟くように言った。