暑い暑い夏。 桜並木の通学路は、青々とした緑の葉と蝉の合唱に埋め尽くされる。 朝はまだいい。 通勤ラッシュならぬ通学ラッシュになる前の、まだ朝日も登り始めた清々しい朝は、蝉の煩い鳴き声でさえも、あぁ夏なんだな。なんてしみじみと感慨深い。 と、はるかはお婆ちゃんのようなことを考えながら、ダラダラと暑い下校の桜並木を歩いている。 何故、こんなにも暑いのだろうか。 憂鬱な学校からの、疲れきった帰り道に、この暑さと耳を劈くかのような無茶苦茶な大合唱は、はるかには苦だった。