紅の蝶【完】






『……き…翔輝…』




カーテンの向こうで華音ちゃんの声がした。




「華音ちゃん?」




私がカーテンを開けるとソファーに身を沈める華音ちゃんの姿。




顔は見えないけど泣いているのがわかる。





何回も翔輝の名前を呼びながら…。