組長さんが少しきつめに言うと二人は出ていった。 そして組長の目が私に向く。 「華音さん…だったかね?」 『はい…。』 「ちょっと別室で紀子(キコ)と待っていてくれんかね。」 どうやら翔輝のお母さんは紀子さんと言うらしい。 『はい。』 翔輝がゆっくり私をおろす。 「お袋、頼んだ。」 翔輝が私の手を離す。 「ウフフ…わかったわ。」 なぜか紀子さんは嬉しそうに私の手をひき部屋を出た。