紅の蝶【完】







『きっと……わざとでしょう。呪いの音楽を止めさせるための。』




あぁ。



せっかく収まってきた吐き気がまた復活した。





『あの人は私が楽器さえ止めればそれでいいのです…。』





「いけません、お嬢様の楽器は私の命を棄ててでもお守りします。」