うちが歩き始めると
佐々木は隣を歩いてくれた
隣のはずなのに
何故か遠く感じた
心臓に何か、刺さるような傷みがあった
ーーーーーー
「これで、全部?」
「!あ…そうだね。うん…全部…
じゃあ次は衣装とかの布を…」
「なら、あっちだな」
そう言うと、佐々木は荷物を全部持って歩き出した
「さ、佐々木?うちも持つよ?」
「いいよ、大丈夫」
「けど…全部持たせるのは、悪いし…」
「大丈夫だから。早く買って学校戻らなきゃだし。」
「…………うん…そ、だね」
さっきは隣を歩いてくれた
けど今は、一歩前を歩いてる
当たり前の事を言われただけ
なのに
距離を置かれた気がした