ここまで来たら、もう全部言ってしまいたい




「あのねっ!優子ちゃん…

そのコウ君っての、実は………



あれ?」




…………寝てるし…




「っ~~!!まじかよ…」




規則正しい寝息を立てて、すっかり夢の中みたい

こりゃあすぐには起きそうにないね




「まぁ、いっか…」




すっかり眠りに落ちてしまった彼女をおぶって、颯太達がいるであろう祭り会場に戻ることにした




ーーーさっきは、勢い余って言いそうになったけど

もしかしたら、言うのはまだ早いのかもしれない




きっと、すぐには信じてもらえないだろうし、受け入れてももらえないだろう




だけど…




「………ずっと待ってた…好きだよ…

優子ちゃん…」




彼女に聞こえてるはずもなく、俺の声は花火の音にかき消されていった