「その、さ…さっきから気になってたんだけど
そのコウ君って、誰なの?」
まさかと思って、聞いてみた
「んー?知りたいの~?
じゃあ特別教えてあげる~
うちね~、昔ここに来たことあるの
そしたら迷子になっちゃって~
その時に助けてくれたのがコウ君なの」
まさかと思っていたけど、やっぱりそうだった
彼女も、あの時の事を覚えていた
けど、一つ気になることがある
「名前…って、聞いたの?」
確か、名前言った覚えはないんだけど
「んーん。聞いてないよ?
一緒にいたもう一人の子がそう読んでたから、分かったの」
あぁ、なるほど。
そういうことだったのか
「そしてね~、そのコウ君は
うちの初恋の人なんだ~」

