「あはっ!嬉しいよぉ陸、一番にあたしに逢いに来てくれたんだあ」
破壊された建物の隣の屋根の上に、栗色の髪をした少女が猫撫で声を上げながら現れた。
「何か変わったね、陸。髪も短くなったし、前はそんな怖い顔しなかったのにぃ…まあ、陸はどんな顔してても綺麗だけどお」
彼女とは上手く会話が噛み合った試しがないのだが、今はそうも言っていられない――何とか風弓のように説得出来ないだろうか。
「雪乃っ…この街は俺の父さんの大切なものなんだ!頼むからこれ以上、壊すのは止めてくれ!!」
「…何言ってるのぉ、陸?あたしたちに家族なんか、いないよぉ?外の奴らに、変なこと吹き込まれちゃったの?」
「違う、俺は騙されてなんかいない…!それに、香也(かや)が来てるだろうっ…香也は何処だ?!」
香也――あいつが晴海を連れ去ったんだ、きっと晴海は奴と一緒にいる。
「あはっ…陸があたしのお願い、聞いてくれるんなら教えてあげてもいいよぉ?」
「お願い…?」
「一緒に月虹へ帰ろう、陸。そうすればみんな街を壊したりしないよぉ?陸が月虹から逃げたせいで、みんなこんなことしてるんだからぁ」
「…!!」
(俺が、戻って来なければ良かった…?いいや、違う…!)
「此処は俺の生まれた国だ、俺が帰る場所は月虹じゃない…!!雪乃、本当ならお前だってっ」
雪乃が不快げに眉を顰めると、周囲の空気がざわざわと変化し始めた。
「…やっぱり陸はちゃんと教わらなかったんだ、だから解らないのね。月虹の外はあたしたちに良くないもので溢れてるから、騙されちゃいけないのに」
「雪乃…!それは教わったんじゃない、そう思い込むように洗脳されただけだ!!」
「陸はずっと外の世界にいて、騙されちゃったんだ。それとも、あいつが陸におかしなことを教えたのかな」
破壊された建物の隣の屋根の上に、栗色の髪をした少女が猫撫で声を上げながら現れた。
「何か変わったね、陸。髪も短くなったし、前はそんな怖い顔しなかったのにぃ…まあ、陸はどんな顔してても綺麗だけどお」
彼女とは上手く会話が噛み合った試しがないのだが、今はそうも言っていられない――何とか風弓のように説得出来ないだろうか。
「雪乃っ…この街は俺の父さんの大切なものなんだ!頼むからこれ以上、壊すのは止めてくれ!!」
「…何言ってるのぉ、陸?あたしたちに家族なんか、いないよぉ?外の奴らに、変なこと吹き込まれちゃったの?」
「違う、俺は騙されてなんかいない…!それに、香也(かや)が来てるだろうっ…香也は何処だ?!」
香也――あいつが晴海を連れ去ったんだ、きっと晴海は奴と一緒にいる。
「あはっ…陸があたしのお願い、聞いてくれるんなら教えてあげてもいいよぉ?」
「お願い…?」
「一緒に月虹へ帰ろう、陸。そうすればみんな街を壊したりしないよぉ?陸が月虹から逃げたせいで、みんなこんなことしてるんだからぁ」
「…!!」
(俺が、戻って来なければ良かった…?いいや、違う…!)
「此処は俺の生まれた国だ、俺が帰る場所は月虹じゃない…!!雪乃、本当ならお前だってっ」
雪乃が不快げに眉を顰めると、周囲の空気がざわざわと変化し始めた。
「…やっぱり陸はちゃんと教わらなかったんだ、だから解らないのね。月虹の外はあたしたちに良くないもので溢れてるから、騙されちゃいけないのに」
「雪乃…!それは教わったんじゃない、そう思い込むように洗脳されただけだ!!」
「陸はずっと外の世界にいて、騙されちゃったんだ。それとも、あいつが陸におかしなことを教えたのかな」


