君が思うより、君はキレイ。

「仕事は好きだけど、クリスマスはやっぱりキツイから、今日で最後かもしれないって思いながら働くの、すごく辛かった。」

「.......。」

「結婚してほしいとかじゃなくて、ただ一緒にいてくれれば良かったの。それ以上は望んでなかった。」

「.......。」

「でも、ただでさえ朝早いし、休日は忙しいし、会いたい時間に都合つかない面倒くさい女なのに、尽くしてるつもりが重過ぎて、鬱陶しくなっちゃったのかな。」

「違うよ。」

「.....?」

「俺、まだガキだからよくわからないけど、奥さんと別れるつもりがないのにこのまま縛りつけておくのは、柊子さんの為に良くないって思ったんじゃない?」

「.......。」

「柊子さんを傷つけるのは絶対許せないし、味方するつもりもないけど、これじゃいつまで経っても柊子さんが本当の意味で幸せになれないから、彼なりに悩んで決めたんだと思う。」