普通な学校生活を送るための傾向と対策

「緋色。大丈夫?」 
 
わたしは背後にいる緋色に話しかけた。

「うん」

 彼女は仄かに笑顔を浮かべて頷いた。
 表情が落ち着いている。

 女子達がいなくなって安心したのだろう。
 体の力が抜けてホッとしたよう―――

 いつもの緋色だ。

 よかった


「怖かったぁ!!」

 緋色の漏らした一言にわたしは目を細める。

「ホント。怖いよね」

「里花ちゃんも怖かった?」

「もちろんよ。あんな経験二度としたくないわよね」

 緋色と違う意味でだと思うけどね。
 でも、怖かったことには変わりはない。


「里花ちゃん。庇ってくれてありがとう。うれしかった」

 緋色はちょっと頬を染めて、
 はにかんだような表情でわたしを見た。

 もう、そんな顔されたら、何も言えないじゃない?

 ていうか―――

 もうちょっと頑張っちゃおうかなって思っちゃうじゃない。
 惚れた弱みよね。


 ホントかわいいんだから。


 わたしは思わず緋色を抱きしめていた。