ある日、階下にいたお母さんが自分の部屋で本を読んでいた私に呼びかけた。


「ねぇ、叶愛〜、ちょっと◯◯スーパーまでお使いたのんでいい?ママ今ちょっと手が離せないのよ」


特にやる事もないし、と、私はそれを引き受けた。




スーパーの中は思ったよりも空いていた。

ママから渡されたメモに書いてある食材を次々とカゴに入れていく。


ふと見ると、私の大好物のカニクリームコロッケに半額シールがついた瞬間だった。


うわ、ラッキー♪


売り場へ小走りで駆けつけ、パックを掴んだかと思われたその時……