そんな私に、愁君はいつも声をかけてくれた。

どっちが泥団子を硬く作れるか競い合ったり、お山の中でお話ししたり。

そんな些細な事だったけど、確実に愁君って言う存在は私の中で大きくなっていったんだ。


そんなこんなで気づけばいつも私の隣には愁君がいるのが当たり前になっていき、だんだん周りもそれを認めるような雰囲気に。


私としては、それが単純に嬉しくて。


家族ごっこでは、私の旦那様はいつも愁君。

エプロンを着た私は、ネクタイをしめる真似をして、いってらっしゃいってほっぺにキスした。


おませさんだったかもなぁ。