「ねぇねぇ!!!叶愛、今日からここの年少さんになるの!よろしくね!」

そう声をかけると、男の子が振り返った。

さらっと揺れる黒髪。

その顔はあまりにカッコ良くて。

童話のお姫様になりたいと純粋に願っていた私には、彼が王子様に見えた。


「あ、僕は如月愁って言うんだ!叶愛ちゃん?よろしくね!!」


その笑顔が眩しくて。


ただ、心の底から、素敵な男の子だなぁって思えた。

私は、すぐさまクラス表のところにいるパパとママの所へかけていき、きさらぎ しゅうって言う男の子はどこかと訪ねた。


彼とは


同じクラスだった。


本当に嬉しくて、これからの日々に胸を高鳴らせた。