「12時、いつもの場所で待ってる、って。」
起きたら受信していた隆弘からのメール。
私が昨日返事をしなかったからだ。
たぶん、隆弘はずっと待ってると思う。
私が来るまで、ずっとずっと。
「ごめん、行けません。っと…。」
隆弘に返信して、今日は断ろうと思った。
「行こうかな…。」
送れなかった。
行ってもどうせ後悔するだけなのに。
今日は最後まで一緒にいられるかもしれないなんて、期待して。
もう、待ち合わせ時間は迫っていたので髪の毛を手早く巻いて、軽く化粧をして、それからお気に入りのワンピースを着て、家を出た。

