「孝輔先輩も、一緒だったんですか。」
隆弘は自分の隣に座る、男の人に話しかける。
名前で呼んでるし、何より隆弘は嬉しそうだから、親しいのかな。
「悪いな。邪魔して。」
男の人…孝輔先輩はそんな隆弘の嬉しそうな雰囲気を察して、謝りながらも優しく目を細めた。
なんだ、最初は無表情で冷たくて、怖そうな人だと思ったけど、そういうわけではないみたいだな。
「えっと…花那ちゃん?も悪いな。」
「えっ…あっいえっ。」
びっくりした。
急に話しかけられたのもあるけど、孝輔先輩が、人の良さそうな綺麗な笑みを浮かべていたのに、動揺してしまった。
かっこいいんだけど、なんだか胡散臭いな…。

