お嬢様、口づけを…





目の前で先輩がひざまずいているのだから。


一瞬、目が点になる。





「…佐伯美月さん」


「は、はぃ!?」





急に名前を呼ばれてドキッとしたせいか


声が裏返った。


日向先輩の綺麗な目に


吸い込まれそうになる……。






「…え?」