あっ!しまった……




わたしは、転んでしまい立ち上がることが出来ない。


もう、奴等はわたしの足にしがみついていた。



噛まれているような感覚はあるけど……痛みはない。




だけど…首筋と太股を噛まれた時、火傷をしたような痛みがした。




「う…い、た……」



思わず声が出る。



いつの間にか仰向けになっていた自分の体を見た。




「!!!な、何で……?」




小さいさな生き物はもう、居なくてわたしの体に噛みついていたのは………







「い、や……いや!」





漆黒の髪と紅の瞳をした、彼だった。







「やめ…て……」



彼は、わたしが嫌がる姿を見て不敵に笑い、何度も…何度も……わたしにかぶり付いた。