ー30分後ー

「「望霧!!」」

「萌花。柊・・・。」

「希夢はどこっ!?」

俺は2人を病室へと案内した。

「みなさんは、どなたですか?」

「希夢・・・。本当に覚えてないの?」

「ごめんなさい。お母さん達の事は覚えてるんですが・・・。

 なぜか大切な人の事だけ忘れてるんです。みなさんは、わたしの大切な人なんですね。」


悲しそうな笑みに俺は、また涙が零れそうになった。