吸い込まれそうな澄んだ歌声で歌うアイツは

いつものあいつではなく。

俺は、目が離せなかった。

歌い終えたアイツが、扉の方を向いた瞬間

目が合った。

「う、うわぁぁぁ!!み、見てたの!?」

「み、見るつもりはなかったんだがっ!!」

赤面しながら俺に笑いかけるアイツ。


失っていた感情が、今息を吹き返した・・・。