「やめっ!」


試験官から声が試験会場に響き渡ると一斉にペンを置く音が聞こえた。



やっと終わったと思いながら試験会場をあとにする。








「朝と全然天気が違う…」


外に出るとびっくりするほどの快晴、朝の雨を思い出せないくらいだ




「傘どうしよう…」

傘を持っている自分の左手を見ながら、呟く。


あのひとも聖白高校を受けると、言っていたことを思い出した。
受かっててくれればと願いながら彼の顔が頭に浮かぶ。