好きになってもいいですか?

「立てる?」

私はゆっくりと立ち上がった。

ズキンと傷口が痛む。

階段を一段、ゆっくりと登ってみたけどダメだ。なんか中にまで痛みがくる。

すぐに痛みでしゃがみこんでしまった。

「ごめん、史安くん、先に行ってて。
そんで先生に遅れますって伝えといて
ほしい!うち、絶対登りきるから!」

「は?バカか。」

史安くんは私と同じ目線になるまでしゃがみこんでおでこに軽くデコピンした。

「おんぶかだっこかお姫様だっこ、
どれが一番いい?」

「え、いや、どれも遠慮しときます。」

「じゃあ、楽だからお姫様だっこにする
ね。」

そういってひょいと私を持ち上げた。

ちょっと待って!パンツみえる!
本当にみえちゃうって!

ていうか恥ずかしすぎる!

「待って!史安くん、ストップ!
みえる、パンツみえる!」

顔が熱い!多分私の顔、真っ赤だろうな。

そしたら史安くんは

「え、あ、ご、ごめん!」

といって
降ろしてくれた。

史安くんは顔をあっちに向けてしまった。

「史安くん、どした?」

「ごめん、何もない。」

こっちを向いた史安くんの顔は真っ赤で耳まで真っ赤になっていた。

かわいい…。

「じゃあ、おんぶにする。」

史安くんがそういって私に背中を向けた。

「ほら乗って。」