「ほら、忘れたんですか?体育祭の時に、私、告白したじゃないですか。」
「あ、あの時か…。」
「私、本気だったんですよ、あの時。」
「本気って…まさか…!」
「その、まさかですよ。」
俺が断る理由がなかった。ずっと好きだった凪沙に、本気で告白「されていた」んだから。
「凪沙…。」
「竜之亮さん…。」
俺達は抱き合い、唇を重ねた。瑞々しくて柔らかい唇。千華のと同じ匂いがした。やっぱり、千華も生きているんだ。