2日後、凪沙は目を覚ました。
「凪沙!」
看護師さんから知らせを聞いた俺は、猛スピードで病院に向かった。
「竜之亮さん…。」
「凪沙…。」
呼吸を補助するあのマスクを着けてはいたが、確かにそこには、凪沙がいた。
「頑張ったな、凪沙。」
「竜之亮さんのおかげですよ。ありがとうございます。」
礼なんかいらなかった。そこに凪沙がいるだけで、俺には十分だった。