ですがそれから2年後、この症状が突然改善されました。丁度、直木様とお会いになった頃です。
『そう…治ったのね。それで、どっちの方で?…千華って、昼の方?…分かったわ。引き続きよろしく』
私が電話をすると、お母様はこのようにおっしゃいました。いつもとは違い、口数があまり多くありませんでした。きっと、お嬢様が消えたように思われたのでしょう。