鮮やかな桜が坂道を埋め尽くしている。
今日、遠江りなは高校の入学式だった。

大学に行きたいという思いがあってりなが選んだのは公立の進学校。
もとより勉強ができないというわけではないりなでも、進学校ということもあってより一層力をいれて勉強して苦労しながら受かった。
倍率を勝ち抜いて受かった時の解放感と喜びはなんともいい難いものだった。


そんな苦労をしながら入った高校に、今からとてもワクワクしていた。

部活はなにやろうか、勉強はどんなものだろうか、ーーーー素敵な恋愛はできるだろうか。



そんな高まる気持ちを胸に、体育館へと向かう。
途中にあるクラス編成の紙をみてから、体育館でクラスごとに座るのだ。