怪我の巧妙

「ほら、いつまでそんなとこに座ってる気だ?もう帰れよ」  

「それがさっき立とうとしたら、足が痛くて立てなかったんです」

渚の説明にため息を尽きながらも、隼人は渚の近くによった。  

「じゃあこんなとこに長くいてもしょうがないな。とにかく保健室まで行こう。ほら、肩かすから」

と、隼人は渚と立たせて、保健室まで歩かせて、少し様子を見た。  

「じゃあ、靴と靴下脱いで、ちょっと診てみるよ。ちょっと痛いかもしれないけど我慢してな」

渚は言われた通りにして、隼人の指示に従った。

「あー、ちょっとはれてるな。これ、痛いか?」  

「いっ!先生、痛い」  

「お前の顔見てれば、それぐらい分かるよ。素直なやつだな。ちょっと重いけど、ただの捻挫だ。心配ないよ。シップと包帯で2、3日で治るだろ。…お前、家は遠いのか?」

隼人は治療をしながら聞いた。