怪我の巧妙

「…先…生?」逆に渚が戸惑ってしまい、渚はどうすることもできなかった。

しかし隼人に抱かれているのはとても気持ちのいいものであった。

渚はしばらく隼人が渚を離すまで大人しく抱かれていた。

10分ぐらい経って、隼人はゆっくり渚を離した。  

「悪かったな、お前の気持ち考えずにひどいこと言ったな。でもお前のその気丈さがあればきっと大丈夫だろう。時間はかかるだろうが、確実に治っていくさ。さあ、俺もそろそろ行かなきゃならんが、お前ももう1人で大丈夫だな?」  

「先生。行く前に1つだけ教えて。私のけが、お世辞にも軽いなんて言えないけがだけど、バレー、またできるようになる?」

隼人は返事に困った。

上手く治っても後遺症は確実に残るというけがの重さであった。

普通に生活ができれば万々歳といったところであった。

しかしバレーができるようになるかという可能性は0%ではなかった。

少しでも希望はあるにはあった。

隼人はあえて正直に言った。