怪我の巧妙

ついに試合が始まった。

会場は渚の高校、黄金高校だった。

一日目はリーグ戦で、参加校が多いため、その中でも5つのブロックに別れて試合を進めなければならなかった。

そのブロックの中で3勝すれば次の日に残れる、という仕組みだった。

渚はこの試合に命をかけるかのように、真剣に臨んでいた。

1年生ながらもチームを引っ張っていく渚に、高校の生徒や先生はもちろん、他の校の人たちもが目を奪われていた。

黄金高校はその日、4勝してトップの成績で次の日のトーナメントに臨むこととなった。

渚のけがや夏休みのようなことが起こらないかと心配して来ていた隼人も、元気な渚の姿に安心していた。

渚はけがというような大きなけがはせず、滑り込んだ時の摩擦熱でやけどをしていたり、ちょっとした打撲を作る程度だった。