怪我の巧妙

試合が近くなるに連れて、渚のけがはまた増え始めた。

突き指や捻挫、どれも軽いものばかりだったが、隼人は心配でならなかった。

しかも渚はおかまいなしにプレイを続けていた。

運動神経に助けられてなのか、けがをかばってけがをすることはほとんどなく、小さなけがをよくしていた。

隼人は渚が心配になり、1日だけ部活を休ませて家に帰らせた。

渚は怒ったが、仲間や顧問の先生にまで言われてはしょうがない、と諦めて休養を取った。

回復力もあってか、次の日には普通の状態に戻っていた。

それから試合の日までの1週間、渚はけが一つせずに練習に励んだ。