怪我の巧妙

渚はにっこり笑って隼人の言う通りにした。

聴診器を慎重に身体に当てていく隼人に対して、渚は本当に安心感を抱いていた。

簡単なチェックとは言え、やはり時間はかかってしまったが、渚の身体は健康そのものとなっていた。

全てが終わった時、隼人の顔がふっとゆるみ、渚に笑いかけた。  

「良かったな。何の問題もなかったよ。これでお前は普通の子と変わらないよ。さあ、部活の時間だろ。行っといで」

隼人の言葉に思わず渚はニコッと笑い、一礼して廊下をかけていった。

そんな渚を見送りながら、隼人自身、とても安心している自分に気付いた。