怪我の巧妙

「よ。目、覚めたみたいだな」

隼人はそう言って渚に笑いかけた。  

「成美先生!ここはどこなんですか?私、何でここにいるんですか?」  

「ここは俺の親父の病院だよ。お前さ、無理に部活行ってまた倒れたんだよ。幸いまだ休み中だ。しばらく入院だからな。ちなみに主治医は俺だから」

渚は絶句した。

あんなに健康だった私が入院?  

「…やだ、先生。私言ったでしょ?ホントに元気ですってば。私、帰ります」

渚はそう言うと、ベッドから飛び出したが、めまいを起こしてその場に倒れてしまった。

初老の医者と隼人が飛び込んでくる。  

「おい!大丈夫か?無理するなって」と隼人。