怪我の巧妙

次の日も、またその次の日も、胸の痛みは変わらず、渚は保健室に行くことにした。

実のところ、小学校の時も中学校の時も、保健室の先生にはいつも世話になっていたのだが、

どの先生もやけに神経質だったために、渚は保健室にいい思い出がなく、行くことをためらってしまうのであった。  

「失礼します」

渚はそう言いながら保健室のドアを開けた。

中にいたのはもちろん隼人であった。

急な来客にびっくりしながらも、  

「どうした?またけがでもしたか?でも今は授業中だし、それ以外は考えられないか。ったく最近来なくなったって思ってたのに、一体何したんだ?」と声をかけた。