ヒューーーン ヒュルルルルルル
(風の音)
空牙「.............来い‼︎」
テツ「ああ‼︎
てりゃぁぁぁ‼︎」
シャキーン‼︎
(テツは勢いよく空牙に向かって
走り、剣を抜く)
空牙「フン。」
シャキーン‼︎
(空牙も同じく剣を抜く)
テツ「せぇぇぇい‼︎」
ビュッ‼︎
(空牙の顔面に剣を振る」
空牙「はぁっ‼︎‼︎」
ビュッ‼︎‼︎
(テツの剣に合わせ空牙も剣を振り
互いの力量を見極める)
ガッキーーーーン‼︎
(互いの剣を交差にまじえる)
テツ「くっ........なかなかやるな。」
空牙「ふん。お前もな」
テツ「名.......名は何と言う?」
空牙「斎条..............
斎条 空牙だぁぁ‼︎‼︎
とりゃぁぁ‼︎」
バシュ‼︎
(大きく振りかぶり、
テツに水平斬りを繰り出す)
テツ「ぐわぁぁぁぁぁ‼︎
ぐっ.......
さ、斎条 空牙.......だと?
まさか.......お前......
あの伝説の斎条の.............」
空牙「ああ。
伝説の武士。
斎条 大牙(さいじょう たいが)
この世に自分の武士道を知らしめ
この宇宙に平和をもたらした。
俺の...........親父だ.....」
テツ「通りで強えぇ訳だ....
俺なんかが敵う訳がねぇ......
だが........ここで終わる訳にはいかねぇ。
自分から言い出した戦だ。
決着はつけてもらう。」
空牙「勿論だ。」
テツ「斎条家とて.......引きはせんぞ‼︎‼︎
唯一、影丸さんを真似し
これだけを練習してきた.....
くらえ‼︎‼︎‼︎」
カチャ.........
(テツは何故か剣を鞘にしまう。)
空牙「ピクッ.....あれは.....」
テツ「いつでもきな........」
スゥゥゥゥ
(テツは目を閉じて、剣を鞘にしまったまま手に握り、構えを取る)
空牙「誘ってやがる......間違いなくあれは誘っている......
だが、俺が動かねぇと
決着がつかねぇ......
恐らくあの構えは
あの技だろうが.....
そこらへんの奴に
出来る技では無い。
みよう見真似では出来ねぇはずだ
よし.....行くか」
テツ「...................」
(目を閉じ....ひたすら、構えている)
ダダダダダダダダダッ
(空牙はテツに向かって走る)
空牙「剣技........二ノ手........
走翔斬‼︎‼︎」
(一気に加速し、
テツの体の正中線を下から上に斬りあげる)
ビシィ...........
クワッ‼︎
(テツは突然目を開ける)
テツ「ここだっっ‼︎‼︎
一刀流........妙技......
居合切り‼︎‼︎‼︎‼︎」
ビシィ......
スッパァァァァン‼︎‼︎
(自分の円内に入った物を
感じ取り、
正確にカウンターを
打ち込む)
空牙「ぐわぁぁぁ‼︎」
(両肩から血が出る」
空牙「やはり.......居合切りだったか......
お前がそんな技を使えるとは思っても
なかったよ」
テツ「これが俺の最高の技だ。
しかもこの技は、集中力をかなり
要する為、一回の戦に、
一回だけしか使えねぇんだ。
俺にはもう武器がねぇ。
後はお前に斬られて終わりだ。
好きにしろ」
空牙「なんだよ。もう負けを認めちまったのか。」
テツ「いや、諦めたのでは無い。
トドメを刺せ。
来ないならこっちからいくぞーー‼︎」
ダダダダダダダダダッ
(テツは空牙を目掛け走る)
空牙「しょうがねえ奴だな。
お前は立派な剣士だ....
認めてやるよ.....
礼儀として
最後だけ本気を出してやる。」
シャキーン‼︎
シャキーン‼︎
(なんと、刀を二本取り出し、
両手で持ち、
大きく手を広げて構えをとる)
テツ「に、二本.......だと......」
空牙「俺の基本の流儀は
二天一流‼︎‼︎
母親の先祖が
あの、宮本武蔵だ‼︎
それに父の剣の型を組み合わせ
宇宙で俺だけの流儀。
宇天二刀流だ‼︎‼︎‼︎」
テツ「み........宮本武蔵..........」
空牙「くらえ.......」
グルルルルルルルル
(二本の剣を時計周りに素早く回す)
空牙「宇天二刀流......第二奥義..........」
テツ「なんだ........あれは.......
竜巻のような風が......
か......体が吸い込まれ.......」
空牙「...........くらってろ.............
竜巻昇竜斬‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎」
ギュルルルルルルル‼︎
ゴォォォォォォォ‼︎
(剣が斬撃を呼び、嵐を巻き起こし、
テツを切り裂く)
ビシュ‼︎ビシュ‼︎ビシュ‼︎ビシュ‼︎ビシュ‼︎ビシュ‼︎ビシュ‼︎ビシュ‼︎ビシュ‼︎ビシュ‼︎ビシュ‼︎ビシュ‼︎ビシュ‼︎ビシュ‼︎ビシュ‼︎ビシュ‼︎ビシュ‼︎
(連続で切り裂く音)
テツ「ぐわぁぁぁぁぁァァァァ!‼︎‼︎
あがががががががぐぎががざざじかがァァァァ‼︎‼︎‼︎」
バタンッ(テツは地に落ちる)
空牙「ちょっとやりすぎたか」
テツ「く、空牙......
はぁっ.....はぁっ....
お前の.........勝ちだ.........
影丸さんを........た........の.........」
空牙「........安心しろ。
決めたんだ...........
影丸を仲間にするってよ........
じゃあな。」
こうして、
斎条 空牙の旅は始まった。
父の大牙は 伝説の英雄武士。
母の先祖は、あの 伝説の剣士である
宮本武蔵。
それらの流儀を合体させた、
"宇天二刀流"
この先、空牙にどんな結末が
待ち受けているのやら.........
まずは一人目の仲間、
影丸を探しに
パドラの町へ行くところから
この物語は
始まる...................................

