“セナ”だったから。


いや、もしかしたらセナのそっくりさんかも


しれない。


でも…


やっぱり、セナだと思う。


だってこんなにも目を惹かれるのだから。


本当は今すぐにでも話しかけたい。


だけど母さんに聞いた話を思い出すと


話しかける勇気がない。


それに、あの子が俺の知ってる“セナ”だと


しても、俺は“知らない人”に


分類されるから。


だから、今は話しかけない。


じっくりとその時を待とう。