…ダメだこりゃ。


父さんは冗談とかウソが嫌いなタイプ。


そんな人がウソつくわけない。


「…マジかよ」


仕事関係のせいですぐに転勤してしまう


天野家に産まれた俺は、なかなかきちんとした


友達関係を作るのが苦手だ。


あぁ、でも一回だけ…


本当に信頼できる人ができたっけ。


その名前みたいに、星のように


きらきらとしていた女の子。


その子といると、いつも楽しくて…


きっと、小さな初恋だったんだろうな。


「あの子は…元気かな?」


そんなことをいきなり思い出すのも、


今回の転勤のせいなのかな。