そう考えていると手は自然に動く。
やっぱりカフェオレが一番。
そうだ。
藍の分も買っていこうっと。
そう思いお金を入れていると10円足りないことに気がついた。
「…どうしよ。10円足りない……。」
ここまで来てたった10円足りないせいでジュース買えないなんて。
ショックだな。
「諦めよう……。」
―――スッ
突然横から手が伸びて来た。
その手は10円を入れ、迷わずカフェオレのボタンを押した。
そして取り出すと私に差し出してきた。
「ん。」
いきなりの事で頭が混乱してしまっている私は受け取ることができなかった。
「ほら、早く受け取れよ。俺の分買えねえだろ。」
「あっ、そ、そうですよね!!あ、はい。あ、ありがとうございます。」

