そんな絶望の淵から救ってくれたのは藍と藍の彼氏でもある仲西蓮(なかにしれん)だった。
二人の時間を減らしてまで私に寄り添ってくれた。
二人には感謝してるんだ。
ありがとう。
二人のおかげで、だんだんと立ち直りつつある私。
今でも咲を想って泣くこともいっぱいあるけど、その回数も減ってきている。
とは言っても今でも毎日1回は咲を想って泣くことがある。
これでもマシになったほうなんだけど…。
咲を忘れるなんて絶対出来ない。
咲がいなくなったことで私はあるコトが出来なくなった。
それは“心の底から笑うコト”。
咲といるときは笑うことが多かった私だけど、咲がいなくなってから笑うことが出来なくなった。
自分でもなぜだかわからない。
いつも私は偽りの笑顔を浮かべる。
咲がいなくなった今、すべてのことがつまらなく感じる。
心にぽっかり穴があいたようだった。
前はどうやって笑ってたんだろう。
そんな疑問すら生まれるくらいだった。

