「お前、放課後職員室に来い。ぼーっとしていた罰だ!」
「……はい…。」
怒られちゃった。
皆から注目浴びるの好きじゃないのに。
先生に怒られるたびに注目されちゃう。
―――キーンコーンカーン
「あーんじゅ。また外見てたの?」
「藍…。」
山郷藍(やまさとあい)は私の中学時代からの親友。
なんだか縁があるらしく、中学3年間と高校3年間ずっと一緒のクラス。
元々友達があまり多い方ではない私にとって、藍の存在は大きかった。
「なんかね、外見てると思いだすの……。」
「……杏寿…。でもさ、咲斗はもうこの世にはいないんだよ?」
「…分かってる。分かってるのに…思い出しちゃうんだよ…」

