「あれ。珍しいじゃん、凜が笑うなんて。」
「うっせー、笑ってねーよ。」
「俺見てたぞ!」
凜くんって笑わないんだ…。
でも言われてみれば笑わなさそう。
「杏寿、大丈夫だった?」
「あ、う、うん。フォローしてくれてありがとう。」
「無理しすぎなくてもいいんだよ。焦らなくていいからゆっくり慣れていこ。」
また藍に迷惑かけちゃった。
心配させたらだめだって言い聞かせたところなのに。
「杏寿ちゃん、藍、おはよー。」
「杏寿ちゃん、藍おはよう!相変わらず仲いいねー。」
「藍、秋田さんおはよ!てか、藍ちょっとこれ見てみろよ!」
教室に入るとクラスメイトから挨拶された。
藍はクラスでも目立つから男女問わず友達が多い。
それに比べて私は女子の友達しかいない。
その女子の友達だって少ないし、こういうところがまた藍を心配にさせる。

