「なぁ杏、俺らずっと一緒にいような。おじいちゃんになってもおばあちゃんになっても。ずーっと、ずっと。」
「うん…。でも私咲におばあちゃんになった時の顔見せたくない…。」
「ばーか。なに言ってんだよ。俺はどんな杏でも変わらずに好きだよ。」
「…ありがとう。私もだよ、咲。」
その約束は幼い私たちにとっては大きすぎる約束だったのかもしれない。
でも咲と私が想い合うその気持ちは本物だったんだ。
きっと一緒にいられる。
そう思っていたのにね。
ねぇ咲。
運命ってときに残酷だよね。
―――――――――――
――――
「…た…あき………秋田!」
「!!は、はい!」
「お前はいつもぼーっとして!そんなに俺の授業がつまらないのか?」
「す、すみません!」
私の名前は秋田杏寿(あきたあんじゅ)。
席は一番後ろの窓側の席。
そのため、私はぼーっと外を眺めることが多い。
授業はあまり聞いてない。
そのせいで、いつも赤点ギリギリのテスト結果。